うなぎの浮世絵ロゴ







題名 江戸名所道戯盡 三十 両国米沢町

【時代】安政6年(1859)
【絵師】歌川 広景


江戸の名所をおもしろおかしく紹介するシリーズです
手前の高級そうな店並と道をはさんで、露店が川沿いに並び
繁華街であった事は間違いありません
魚河岸からも近く、奥に見えるのが隅田川になりますので物流面も
容易であったことは想像できます

「うなぎ」は他の魚と違い 生きているものを店で料理しますので
運ぶ経路も方法も違います
こんな川のそばの繁華街はウナギの運搬には理想的な最高の立地条件です


この浮世絵を鰻屋の立場として考えると
近くの鎌倉町の河岸に集まったウナギか千住の川魚問屋に集まったウナギかわかりませんが
まず水路を使い目的地近くまで運びます 船の生簀から時間がたたないまま
画かれているような
たてざるに入れれば飛び跳ね暴れますので、
この浮世絵より悲惨な状態になってしまいます
現代でもハイゼックスと呼ばれるたてざるに入れて蓋をしたまま水を抜き
ウナギが落ち着くのを待ってからでなければ荷の入れ替えや調理もできません

昔の運搬に使われていたのはウナギが暴れても逃げにくい構造の「
魚籠」のタイプで
そのまま船の水槽や川に漬けられ 担いで運ぶ事ができるウナギ運送用の魚籠です
川釣りをする方ならわかると思いますが 草や檜の葉などで内蓋をして
うなぎを落ち着かせ暴れさせない工夫もされます

題名の「道戯」とは関係なく 素直に考えると、
左手前の寿司屋隣付近に画かれていない鰻屋があり、運ばれたウナギを落ち着かせないまま
店のたてざるや魚籠などに移し替える時の惨事だったのかもしれません
すべて「両国米沢町」が、立地が良すぎるために起こる得る現象です







































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