うなぎ信仰 中部地方
絵馬奉納
徳蓮寺
三重県桑名郡多度町下野代
現 桑名市多度町下野代
桑名市は三重県北部、木曽三川の河口部にある平野部の都市で6月ごろに梅雨、9月前後に台風による
雨が多くなるといった東海地域らしい気候区に入ります 伊勢湾にも面しているため
「水に近い」という地形の恩恵と同時に水害も発生したきた地域です
地元では「虚空蔵寺」あるいは「コクゾッサン」と呼ばれ親しまれているこの寺には、
弘法大師が作られたという虚空蔵菩薩が本尊として祀られており、
7年に一度の御開扉の折に拝観することができます
この寺の寺宝には、弘法大師と伝えられる「虚空蔵の菩薩」、県指定文化財である
「紺紙金泥阿惟越致遮経巻下一巻」や「釈迦涅槃図」が有ります
絵馬奉納
本堂の壁には200枚を超えるナマズとウナギなどの絵馬が奉納されており、珍しい絵馬として有名です
参道の石段は100段ほどあり、その上面や側面には「なむあみだ仏」のほか人名も刻まれております
桑名市観光サイトホームページ
より
徳蓮寺(とくれんじ)の付近では顔や手足に一種のあざができると、その部分に鰻や鯰を這わせて
寺池に放生すると治るとの信仰があって、
明治時代まで盛んに行われ、祈願や全快祝いの絵馬がたくさん奉納されています
鳥羽の庫蔵寺と同じく、皮膚病のなまずと関連して鰻と一緒に鯰があつかわれています
やはり、重要なのは「虚空蔵菩薩」「弘法大師」「真言宗」ですね
この庫蔵寺さんは、山岳地域ではありませんが木曽三川の輪中で、まさに水辺の洪水地帯で
魚は洪水の時に流れの無い場所に集まりますので、鯉や鮒などは泥水の上から見ても集まっているのが
わかります 鰻は底にいますので泥水の上からは見えません
しかし、逆に洪水の水が引くと鰻は残りやすく、特に大きな鰻は目立ちます
洪水の多発する地域では
「水が引いた時に現れる魚」=「洪水を終わらせた魚」
と、なりますので、鰻は洪水を終わらせる魚に考えられたと思います
修験者が真言宗を広めるために、災害(洪水)の消除としてわかりやすい虚空蔵信仰と鰻の結びつきを
広めていったと考えられています
参考資料
松井魁著 「鰻学」「うなぎの本」
佐野賢治著「虚空菩薩信仰の研究」
桑名市観光サイトホームページ
たびすむホームページ
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